2005年05月03日

「成功者の告白] 神田昌典

たいへん珍しい本です、ビジネス書としては。物事に陽と陰、表と裏が同時に混在するのは誰もが経験で知っている。しかし、個人の輝かしい業績を論理的、情熱的に語るビジネス書とは一線も二線を隔す。小説という表現手法を作者があえて使用した意図は、創造性という、読者の疑似体験化と思考の膨らみを最大限に活かす狙いがあったのかもしれません。一般ビジネス書は、いい意味でも悪い意味でも、先に手本ありき、その根拠は、、、、と展開される。また、作者に対する、天才仕事職人という勝手な私のイメージもかなり変わった。自分が傷ついた分、まわりも知らずに傷つけていた。その気付きが作者に幅と深みを、陰影が心に奥行きをつくり、深々と降る粉雪の様な、静かな言葉で読み手に降り積もる。
この本は、私の期待を裏切り、ホントに数時間で読んでしまった。副題「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」は、私にとっては事実になった。

着眼点
「基盤無くして実り無し」
事を起こす起業家は目標に対する集中と執念に迫られる。上見て、己の足元変化を知らず。
私は20代、仕事に成功するのが、これからの自分全ての人生の成功に繋がると信じていた。仕事に盲目に取組む姿勢は美学と思っていた。

読後の収穫
「宝石の原石を磨くのか、目の前のただの石を磨くか
起業時におけるビジネスの成功と経営者の優秀性は一致しない。その時代の押出しという圧倒的エネルギー条件が起業を成功(急成長)に導くのである。鍵は市場参入のタイミングそのものが、実は、その後の会社の前提条件を作る。そのためには、まずダイヤの原石を努力して発見し、そののち磨くことに努力する。勝負はこんなところからもう始まっている。

「先んずれば人を制す」
これは、軍略書の「孫子」の有名な一説である。先行の負と同時に、先行の利を説いている。先行者は先例がない為、大きなリスクを背負う。しかし、先行の利は、時間というこの世で唯一買えない?ものを既に経験として持っていることだ。つまり、未開拓分野の習熟度合いが違う。

「絶望の果ては、生まれ変わりの始まり」
良くも悪くも、自分とそれ以外の相乗効果で好循環、悪循環が決まる。全ては有機的結合の結果なのだ。悪い状態の時は、自分中心で物事を見てしまう。なぜこんなにがんばってやっているのにと。しかし、相手が本当に求めているのは、別なものだったり。異質に共感するのは、相互理解が必要。その前に、相手を知る。自分を知る。(相手の視点で)。その知り方のヒントが書かれている。

後記
神田昌典が書いた本というより、神田昌典という一個の人間の性を垣間見た作品です。作者はこの本を書き始めた時と書き終えた時では、何かが違っているはずだ。読み手もまたしかりです。

今回ご紹介させて頂いた本
成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語

神田昌典さんの本
posted by 商いの道 at 11:08| Comment(0) | TrackBack(1) | ビジネス書ー伝記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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